主なマネジメントシステムを簡単に説明します。

■ 品質マネジメントシステム(ISO9001:2008) ■
業務の手順や方法をルール化し、全体品質の底上げや安定化を図るための仕組み。顧客に対する信頼感・安心感の確保を目的とする。

■ 環境マネジメントシステム(ISO14001:2004) ■
業務の中で環境に影響を及ぼす行為を抽出し、優先順位を付けて管理し、有害な環境影響の低減、環境にプラスとなる活動を推進する仕組み。地域住民に対する環境保全・汚染の予防を目的とする。

■ 食品安全マネジメントシステム(ISO22000) ■
産地から消費者に至る生産→流通→販売の各プロセスで、健康に悪影響をもたらす可能性のある要因を分析し、食品の衛生管理を行う仕組み。消費者に対する信頼感・安心感の確保を目的とする。

■ 情報セキュリティマネジメントシステム(ISO27001:2005) ■
社内にある情報資産の中で保護対象となるものを抽出し、想定されるリスク(紛失、破損、盗難・盗聴など)を分析し、対応策を実施し、情報セキュリティレベルを向上させる仕組み。顧客やエンドユーザーに対する信頼感・安心感の確保を目的とする。

■ 労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001:2007) ■
業務の中で危険な行為・設備等を特定し、優先順位を付け管理し、事故や労働災害を低減する仕組み。労働者に対する危険の除去・低減を目的とする。

マネジメントシステムとは、「方針及び目標を定め、その目標を達成するためのシステム」のことです。

ISO14001であれば、環境にどれくらい影響を与えるか、
ISO22000であれば、健康にどれだけ悪影響をもたらすか、
ISO27001であれば、セキュリティ上のリスクがどれだけあるか、
OHSAS18001であれば、作業にどれだけ事故や災害のリスクがあるか、

を評価し、優先順位を付けます。
順位の高い項目については、方針や目標を立てて管理します。

目標については、その達成に向けて活動計画を作ります。担当者や期限を設定します。その計画に基づいて管理活動を進めていきます。

どのマネジメントシステムも、PDCAサイクルを回しながら、システムの精度をスパイラル的に向上させていきます。

どのマネジメントシステムも、文書・記録の管理、マネジメントレビュー(システムの見直し)、教育・訓練、内部監査、是正・予防処置といったシステムの根幹をなす部分は共通の手順で実施することが可能です。

これらのマネジメントシステムの内容(規格要求事項)を更に細かく見ていきますと、共通の項目が多々あり、互いに密接に連動性していることがわかります。

共通部分を一つの手順の中にまとめ、品質、環境、食品安全、情報セキュリティ、労働安全衛生などの管理を実際の仕事の流れに乗せると、これらのマネジメントシステムが一つの仕組みとしてスムースに機能します。

これがISO統合マネジメントシステムと呼ばれるものです。複数のマネジメントシステムを個別に構築するよりも、はるかに効率的かつ効果的な運用が可能となります。

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