次の3つのステップに沿ってISO14001の取得活動を進めていきます。

1.ISO14001/環境マネジメントシステムの構築

まず、御社で行っている業務や活動について、「環境に影響を及ぼしている行為」を洗い出します。

「Q2.ISO14001では、具体的にどのような活動をするのですか?」で述べた電気・水道等の使用や、営業車両の使用などは、御社にも当てはまるでしょう。

もちろん、御社の本業に特有の作業や行為も全て考慮に入れて洗い出します。

次に、それらの行為の一つ一つについて、“どれだけ環境に影響を与えているか”、別な言い方をすると、“環境影響の大きさ”を考えます。

環境影響が大きいものは、環境目標として取り上げ、その達成に向けて全社的な活動を行っていきます。

以上のことを含め、ISO14001では50個以上のルールがありますので、それらを御社の仕事の中に組み込む作業が必要です。

ISO14001は、もともと英語で作成されています。

実際に作業を進める際には、それを日本語に直したものを読むことから始めますが、これがなかなかクセ者です。

日本語に直したときに、本来の意味が変わってしまうことを防ぐために、極力英語の構文の形のままで和訳しています。

したがって、ISO14001の文章を初めて読む方は、日本語でありながら、宇宙人が書いた本を読んでいる気持ちになります。

ISO14001が難解だと言われる所以です。

ISO14001の意図をしっかり把握した上で、自社でどのようにルールを守って、環境保全活動を推進していくかを、環境マニュアルや運用手順書、様式といった文書に落とし込んでいきます。

ここまでが、ISO14001/環境マネジメントシステムを構築する段階です。

2.ISO14001/環境マネジメントシステムの運用

環境マニュアルや運用手順書が出来上がったら、それに従って実際に仕事を進めていきます。これをシステムを回すとか、運用すると言います

システムをある程度回して実績ができたら、内部監査と呼ばれるセルフチェックを行います。自分たちでシステムがきちんと動いているかを調べることです。うまくいっていないところがあれば改善します。

それが終わったら、システムを総括的に見直し、今後どのようにシステムを運用していくかを決定します。

ISO14001/環境マネジメントシステムの運用が一通り済んだら、次はいよいよ審査です。

3.ISO14001審査

ISO14001では、審査が2回あります。

① 第1段階審査

1回目の審査は、御社で作成した環境マニュアルや運用手順書が、ISO14001で要求されていることを満たしているかをチェックします。

審査員が実際に御社に訪問して、色々と質問してきます。2回目の審査を受けるのに不足している点を指摘していきます。

② 第2段階審査

2回目の審査は、1回目の内容を踏まえた上で、今度はその環境マニュアルや運用手順書で定めたルールとおり、社員の皆さんが仕事を進めているかを中心に審査を行います。

環境上の大きな問題もなく、しっかり環境マネジメントシステムが機能していることが確認できたら、晴れてISO14001の取得となります。

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