ISO39001を取得するには、次の3つのステップに沿って活動を進めていきます。
1.ISO39001/道路交通安全マネジメントシステムの構築
まず、これまでの道路交通安全に関わる自社の活動を振り返って、事故につながるリスクを洗い出します。
リスクが特定できたら、リスクの内容を分析し、リスクに対応する方法を考えます。
リスクの分析結果を踏まえて、安全管理指標(例えば、事故発生件数や輸送量、走行距離の推移…)を設定します。ISO39001の取り組みがうまく行っているかを確認するためです。
安全管理指標を基にして、道路交通安全目的(目標)とその達成計画を立てます。
以上のことを含め、ISO39001では100個以上のルールがありますので、それらを御社の業務の中に組み込む作業が必要です。
ISO39001は、もともと英語で作成されています。
実際に作業を進める際には、それを日本語に直したものを読むことから始めますが、これがなかなかクセ者です。
日本語に直したときに、本来の意味が変わってしまうことを防ぐために、極力英語の構文の形のままで和訳しています。
したがって、初めて読む方は、日本語でありながら、宇宙人が書いた本を読んでいる気持ちになります。
国際規格が難解だと言われる所以です。
ISO39001の意図をしっかり把握した上で、自社でどのようにルールを守って、交通安全活動を推進していくかを、マニュアルや運用手順書、様式といった文書に落とし込んでいきます。
ここまでが、道路交通安全マネジメントシステムを構築する段階です。
2.ISO39001/道路交通安全マネジメントシステムの運用
システムが一通り出来上がったら、それに則って、実際に仕事を進めていきます。
これをシステムを回すとか、運用すると言います
システムをある程度回して、実績ができたら、内部監査と呼ばれるセルフチェックを行います。自分たちで、システムがきちんと動いているかを調べることです。うまくいっていないところがあれば、改善します。
システムを一通り全て運用したら、システムを総括的に見直し、今後どのようにシステムを運用していくかを決定します。
ここまでくると、次は、いよいよ審査です。
3.ISO39001審査
審査を受けることを受審するといいます。
ISO39001では、審査が2回あります。
① 第1段階審査
1回目の審査は、御社で作成したマニュアルや手順書が、ISO39001で要求されていることを満たしているかをチェックします。
審査員が実際に御社に訪問して、色々と質問してきます。2回目の審査を受けるのに不足している点を指摘していきます。
② 第2段階審査
2回目の審査は、1回目の内容を踏まえた上で、今度は、そのマニュアルや手順書で定めたルールとおり、従業員の皆さんが仕事を進めているかを中心に審査を行います。
道路交通安全上の大きな問題もなく、しっかりシステムが動いていることが確認できたら、晴れてISO39001の取得となります。
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