ISO9001:2015 8 運用 8.1 運用の計画及び管理
組織は、次に示す事項の実施によって、製品及びサービス提供に関する要求事項を満たすため、並びに箇条6で決定した取組みを実施するために必要なプロセスを、計画し、実施し、かつ管理しなければならない。(4.4参照)
a) 製品及びサービスに関する要求事項の明確化
b) 次の事項に関する基準の設定
1) プロセス
2) 製品及びサービスの合否判定
c) 製品及びサービス要求事項への適合を達成するために必要な資源の明確化
d) b)の基準に従った、プロセスの管理の実施
e) 次の目的のために必要とされる程度の、文書化した情報の明確化、維持及び保持
1) プロセスが計画どおりに実施されたという確信を持つ。
2) 製品及びサービスの要求事項への適合を実証する。この計画プロセスのアウトプットは、組織の運営に適したものでなければならない。
組織は、計画した変更を管理し、意図しない変更によって生じた結果をレビューし、必要に応じて、有害な影響を軽減する処置をとらなければならない。
組織は、外部委託したプロセスが、管理されていることを確実にしなければならない。(8.4参照)
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解 説
次の２つ（のプロセス）を「計画」して、その通りに仕事が進むよう管理します。
・求められる製品やサービスを提供するために、どのような仕事をどのような順番で進めるか
・リスクや機会に取り組み、品質目標を達成するために、どのようなことをしなければならないか
「計画」には、「○○計画書」といった類のものだけでなく、マニュアルや規定に手順やルールを定めることも含まれます。
そして、「計画」として定めておくこととして、a)~c)が列挙されています。
a) 製品やサービスに求められること（仕様書やカタログに記載されるような内容）
b) 個々の仕事の実施基準（だれが、いつ、どのように）、仕事がうまくいったのかどうかのチェック項目、検査の合否基準
c) 製品やサービスを提供する上で必要な経営資源（要員、設備、情報等）
そして、
d) b)に従って、実際の仕事を管理すること
e) 計画通りに仕事を実施したことを確認するのに必要な文書、その証拠としての記録を管理します。
「計画」の成果物は、仕事の進め方に見上った書式にしてください。品質計画書、プロジェクト計画書、工程表、仕様書、図面、作業手順書…etc といったものが該当します。
意図しなかった理由でこれら「計画」の内容を変更する場合は、変更によって生じる影響を吟味して、必要な処置をとることが求められています。
最終段落、“外部委託したプロセス”（外注、アウトソースした業務）の管理について触れられています。丸投げはいけません。その業務の重要度に応じた何らかの管理が必要です。
ISO9001取得のポイント
行き当たりばったりではなく、あらかじめルールや手順を決めて仕事を進めることを総括したのが本項です。詳細は箇条6、8.2～8.7で決めます。
ここでは、本項に沿って仕事をする旨を品質マニュアルに記述しておけば結構です。
【品質マニュアルの記載例】
(1) 当社は、求められる製品やサービスを提供するために必要なプロセス、リスクや機会に取り組み、品質目標を達成するために必要なプロセスを計画し管理する。
具体的には 次のa)～e)を実施する。
…以下、省略
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