ISO9001:2015 9.1.1 一般
組織は、次の事項を決定しなければならない。
a) 監視及び測定が必要な対象 b) 妥当な結果を確実にするために必要な、監視、測定、分析及び評価の方法 c) 監視及び測定の実施時期
組織は、パフォーマンス及び品質マネジメントシステムの有効性を評価しなければならない。
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解 説
ISO9001:2008「8.1 一般」「8.2.3 プロセスの監視及び測定」に該当。語句は様変わりしましたが、規格の趣旨は変わりません。
2008年版では、「9 測定、分析及び改善」と、PDCAのC(評価)とA(改善)が混在した章立てになっていましたが、今回、「9 パフォーマンス評価」「10 改善」ときれいに分離しました。
a)~d)項で、方法や実施時期といった手順レベルまで踏み込んだ内容になりました。
c)項とd)項を注意深く眺めるとわかりますが、「監視・測定」「分析・評価」と二つの塊に分けて考えましょう。
監視・測定は、対象となるデータや情報の入手方法、分析・評価は、入手したデータや情報の分析と分析結果の活用方法を指します。
2008年版「8.2.3 プロセスの監視及び測定」では言及されていなかった、記録の保持が要求されています。
最終行、何をもって、“(品質)パフォーマンス”が向上したと判定できるのか、“品質マネジメントシステム”が有効であると認められるのか、自社なりの基準をしっかり決めておきましょう。
ISO9001:2015 9.1.2 顧客満足
組織は、顧客のニーズ及び期待が満たされている程度について、顧客がどのように受け止めているかを監視しなければならない。組織は、この情報の入手、監視及びレビューの方法を決定しなければならない。
注記 顧客の受け止め方の監視には、例えば、顧客調査、提供した製品及びサービスに関する顧客か |
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解 説
ISO9001:2008「8.2.1 顧客満足」に該当。「入手及び使用の方法」⇒「入手、監視及びレビューの方法」に変わっただけです。新たな対応が必要となる箇所は特にないでしょう。
ISO9001:2015 9.1.3 分析及び評価
組織は、監視及び測定からの適切なデータ及び情報を分析し、評価しなければならない。
分析の結果は、次の事項を評価するために用いなければならない。 a) 製品及びサービスの適合 b) 顧客満足度 c) 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性 d) 計画が効果的に実施されたかどうか e) リスク及び機会への取組みの有効性 f) 外部提供者のパフォーマンス g) 品質マネジメントシステムの改善の必要性 注記 データを分析する方法には、統計的手法が含まれ得る。 |
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解 説
ISO9001:2008「8.4 データの分析」に該当。規格の趣旨は従来通りです。
データや情報の分析・評価結果の使い道として、e)、g)項が追加されています。
e)項は、6.1.2 リスク及び機会への取組み計画がうまく行ったかどうかを評価するという意味です。
【2017年10月24日 更新】
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