世の中にはコントロールできることとできないことがあります。

体重を直接減らすことはできませんが、食べる量を減らす、走る距離を増やすという行動はコントロールできます。

同様に、売上は直接コントロールできませんが、営業マンの訪問回数を多くしたり、チラシやDMの配布量を増やしたりするのは可能です。

成果はコントロールできませんが、行動はコントロールできます。

求める成果を得るのに必要なアクションを設定して、そのアクションを管理する。そのときに必要になるのが指標です。

全国にエステサロンを展開する ㈱シェイプアップハウス代表取締役 下村 朱美さんは次のように語っています。

「2004年からISO9001をエステサロンに導入しました。

そして、サロンの経営を4つのパートに分けて、数値化して評価するようにしました。
「サロン管理」「顧客管理」「人材育成」「お客様の効果」この4つを全て数値化したのです。

面白いことに、この数値と売上が並行して伸びているのです。

ISOを導入するときに、お客様が入会したいと憧れるようなサロンを作ることを目指して、7つの品質目標を作成しました。

こうしたらお客様が喜んでくださるだろう、安心してくださるだろうということを全てチェック項目にして点数化しました。

その点数が売上と連動しているのがわかってからは、例えば、ISOで点数を120%に上げれば、売上も120%に上がるという数式が社内に出来上がりました」
(ラジオNIKKEI 『夢企業探訪』2012年6月16日放送分)

売上があと~%ほしいなら、点数をあと~点上げればいいのだから、こっちの店のこの項目とあっちの店のあの項目を改善すればよいといった見当がつきます。

しかもそれらの項目は、すぐにアクションを起こせるレベルまで落とし込まれているのです。

ISO9001は正しく使えば、ものすごい強力な武器になります。