ISO14001:2015「5.3 組織の役割、責任及び権限」の解説【改訂3版】

ISO14001:2015 5.3 組織の役割、責任及び権限

 トップマネジメントは、関連する役割に対して、責任及び権限が割り当てられ、組織内に伝達されることを確実にしなければならない。

 トップマネジメントは、次の事項に対して、責任及び権限を割り当てなければならない。
a) 環境マネジメントシステムが、この規格の要求事項に適合することを確実にする。
b) 環境パフォーマンスを含む環境マネジメントシステムのパフォーマンスをトップマネジメントに報告する。

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解 説

「~に対して、責任及び権限を割り当てる」とは、”~の担当者や責任者を決める”という意味です。

社内の主要な役職について、改めてその職責を明確にしておいてください。

そして、責任だけではなく、しっかり“権限”(裁量権)も与えてください。管理職層をしっかりフォローするのがトップマネジメントの役目です。【 5.1.1 i)項参照】

一般的には、“(環境)管理責任者”を任命して、a)、b)を担当させることが多いです。既存の管理職に任せても構いません。ただ、b)に「報告する」とありますので、トップに進言できる地位の人物が望ましいです。

「環境パフォーマンス」とは、例えば、“温室効果ガス排出量の低減” “エコ製品の生産・販売量の増加”といった個々の環境指標の実績、「環境マネジメントシステムのパフォーマンス」とは、“不適合が減った” “予防処置の実施で環境目標の達成に貢献した”といった仕組み上の実績と捉えてよいでしょう。

ISO14001取得のポイント

【必要な仕組み・ルール】
  • 社内の主要な役割について、今一度、その職責を明確にする。
  • a)、b)に責任者を割り当てる。
以上を社員に周知させる。

【環境マニュアルの記載例】
“当社は、環境マネジメントシステムに関わる主要な役割について、付表○○「組織図」に明示する。”
“社長は、環境管理責任者を任命し、下記を遂行させる。
a) …以下、省略”

省力した部分は、こちらからお問い合わせください。喜んでお答えします。

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