これまでの道路交通安全に関わる自社の活動を振り返って、事故につながるリスクを洗い出します。

並行して、リスク低減の機会につながる自社の長所も確認します。

リスクが特定できたら、リスクの内容を分析し、リスクに対応する方法を考えます。

リスクの分析結果を踏まえて、安全管理指標(例えば、事故発生件数や輸送量、走行距離の推移…)を設定します。ISO39001の取り組みがうまく行っているかを後々確認するためです。

安全管理指標を基にして、道路交通安全目的(目標)を立てます。

道路交通安全目的(目標)を達成するための計画を立てて実行します。

道路交通安全マニュアルや運用手順書を作って、従業員や外注先に理解させた上で日々の仕事を進めていきます。

計画には、危険予知活動、ヒヤリハットの収集・展開、安全教育の実施といったことも含まれるでしょう。

ミーティングや安全パトロールを実施して計画がうまく進んでいるかをチェックします。

不安全行為や道路交通安全目的(目標)の達成に悪影響を及ぼす事象があれば、是正処置や改善活動を行います。

計画を実施した結果を確認し、次の道路交通安全目的(目標)や計画に反映させます。

以上のように計画(P)→実行(D)→チェック(C)→改善(A)というPDCAサイクルを回して道路交通安全の管理レベルを向上させる仕組みが「道路交通安全マネジメントシステム」です。

この道路交通安全マネジメントシステムを構築・運用する際のルールを定めたものがISO39001です。

ISO39001には「やらなければいけない」ことしか書かれていません。

それを「どのようにやる」かは、御社の状況に即して決めてよいことになっています。

そして、ここがISO39001が役に立つか役に立たなくなるかの分かれ道です。

ISO39001の取得ばかり考えてしまうと、現状維持にきわめて近い管理レベルの仕組みに落ち着いてしまいます。リスクは減りません。

自社の安全管理上の短所を補って、重篤な道路交通事故を減らし、従業員や取引先、お客様に安心してもらうような仕組みを作るのが、ISO39001の本当の目的です。

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