ISO45001を取得するには、次の3つのステップに沿って活動を進めていきます。

1.ISO45001/労働安全衛生マネジメントシステムの構築

まず、御社で行っている業務について作業場や作業内容に潜む危険源を洗い出します。

危険源とは、使用する設備や機械、資材、発生する有害物質、不適切な作業方法や作業行動といったものを指します。

それぞれの危険源について、危険や有害な事態が発生する可能性、実際に発生した場合の被害の大きさを考えながら、リスクの評価をします。

リスクのレベルに応じて管理策を決めます。

管理策とは、労働安全衛生目標の設定、安全作業手順の作成、安全設備・器具の導入、安全教育の実施といった対策です。

以上のことを含め、ISO45001では100個以上のルールがありますので、それらを御社の仕事の中に組み込む作業が必要です。

ISO45001は、もともと英語で作成されています。

実際に作業を進める際には、それを日本語に直したものを読むことから始めますが、これがなかなかクセ者です。

日本語に直したときに、本来の意味が変わってしまうことを防ぐために、極力英語の構文の形のままで和訳しています。

したがって、初めて読む方は、日本語でありながら、宇宙人が書いた本を読んでいる気持ちになります。

国際規格が難解だと言われる所以です。

ISO45001の意図をしっかり把握した上で、自社でどのようにルールを守って、安全衛生活動を推進していくかを、マニュアルや運用手順書、様式といった文書に落とし込んでいきます。

ここまでが、労働安全衛生マネジメントシステムを構築する段階です。

2.ISO45001/労働安全衛生マネジメントシステムの運用

システムが一通り出来上がったら、それに則って、実際に仕事を進めていきます。
これをシステムを回すとか、運用すると言います

システムをある程度回して、実績ができたら、内部監査と呼ばれるセルフチェックを行います。自分たちで、システムがきちんと動いているかを調べることです。うまくいっていないところがあれば、改善します。

システムを一通り全て運用したら、システムを総括的に見直し、今後どのようにシステムを運用していくかを決定します。

ここまでくると、次は、いよいよ審査です。

3.ISO45001審査

審査を受けることを受審するといいます。

ISO45001では、審査が2回あります。

① 第1段階審査

1回目の審査は、御社で作成したマニュアルや手順書が、ISO45001で要求されていることを満たしているかをチェックします。

審査員が実際に御社に訪問して、色々と質問してきます。2回目の審査を受けるのに不足している点を指摘していきます。

② 第2段階審査

2回目の審査は、1回目の内容を踏まえた上で、今度は、そのマニュアルや手順書で定めたルールとおり、従業員の皆さんが仕事を進めているかを中心に審査を行います。

労働安全衛生上の大きな問題もなく、しっかりシステムが動いていることが確認できたら、晴れてISO45001の取得となります。

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