ISO45001の規格要求事項をISO14001 と比較して表にまとめてみました。

ISO45001:2018 ISO14001:2015
4. 組織の状況 4. 組織の状況
4.1 組織及びその状況の理解 4.1 組織及びその状況の理解
4.2 働く人及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
4.3 労働安全衛生マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定
4.4 労働安全衛生マネジメントシステム 4.4 環境マネジメントシステム
5. リーダーシップ及び働く人の参加 5. リーダーシップ
5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.1 リーダーシップ及びコミットメント
5.2 労働安全衛生方針 5.2 環境方針
5.3 組織の役割、責任及び権限 5.3 組織の役割、責任及び権限
5.4 働く人の協議及び参加  -
6. 計画 6. 計画
6.1 リスク及び機会への取組み 6.1 リスク及び機会への取組み
6.1.1 一般 6.1.1 一般
6.1.2 危険源の特定並びにリスク及び機会の評価 6.1.2 環境側面
6.1.2.1 危険源の特定  -
6.1.2.2 労働安全衛生リスク及び労働安全衛生マネジメントシステムに対するその他のリスクの評価  -
6.1.2.3 労働安全衛生機会及び労働安全衛生マネジメントシステムに対するその他の機会の評価  -
6.1.3 法的要求事項及びその他の要求事項の決定 6.1.3 順守義務
6.1.4 取組みの計画策定 6.1.4 取組みの計画策定
6.2 労働安全衛生目標とそれを達成するための計画策定 6.2 環境目標とそれを達成するための計画策定
6.2.1 労働安全衛生目標 6.2,1 環境目標
6.2.2 労働安全衛生目標を達成するための計画 6.2.2 環境目標を達成するための計画
7. 支援 7. 支援
7.1 資源 7.1 資源
7.2 力量 7.2 力量
7.3 認識 7.3 認識
7.4 コミュニケーション 7.4 コミュニケーション
7.4.1 一般 7.4.1 一般
7.4.2 内部コミュニケーション 7.4.2 内部コミュニケーション
7.4.3 外部コミュニケーション 7.4.3 外部コミュニケーション
7.5 文書化した情報 7.5 文書化した情報
7.5.1 一般 7.5.1 一般
7.5.2 作成及び更新 7.5.2 作成及び更新
7.5.3 文書化した情報の管理 7.5.3 文書化した情報の管理
8. 運用 8. 運用
8.1 運用の計画と管理 8.1 運用の計画と管理
8.1.4 調達  -
8.1.4.1 一般  -
8.1.4.2 請負者  -
8.1.4.3 外部委託  -
8.2 緊急事態への準備及び対応 8.2 緊急事態への準備及び対応
9. パフォーマンス評価 9. パフォーマンス評価
9.1 モニタリング、測定、分析及びパフォーマンス評価 9.1 監視、測定、分析及び評価
9.1.1 一般 9.1.1 一般
9.1.2 順守評価 9.1.2 順守評価
9.2 内部監査 9.2 内部監査
9.2.1 一般 9.2.1 一般
9.2.2 内部監査プログラム 9.2.2 内部監査プログラム
9.3 マネジメントレビュー 9.3 マネジメントレビュー
10. 改善 10. 改善
10.1 一般 10.1 一般
10.2 インシデント、不適合及び是正処置 10.2 不適合及び是正処置
10.3 継続的改善 10.3 継続的改善

両者を比較すると内容が、大枠ではほとんど同じですよね。ISO45001の前身であるOHSAS18001は、もともと章立てや用語がISO14001と同じだったからです。

ISO45001の労働安全衛生マネジメントシステムとISO14001の環境マネジメントシステムは、システムを統合しても、親和性が高いのです。

ISO45001の管理対象は「労働者の生命や身体、財産に危害をもたらしうる」もの、一方、ISO14001の管理対象は「地域の環境に影響を及ぼす可能性のある」ものです。

どちらも目標や運用手順を決めて管理します。やるべきことは全くと言ってよいほど一緒です。

製造業や建設業といった業種の会社さんで、ISO14001もしくはISO45001の取得をお考えなら、いっそのこと両方まとめて取ってしまうことをお勧めします。

ほんのひと手間かけるだけで、人にも環境にもやさしいマネジメントシステムを効率的に構築できるからです。

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