ISO9001:2015 8.3.4 設計・開発の管理
組織は、次の事項を確実にするために、設計・開発プロセスを管理しなければならない。
a) 達成すべき結果を定める。 b) 設計・開発の結果の、要求事項を満たす能力を評価するために、レビューを行う。 c) 設計・開発からのアウトプットが、インプットの要求事項を満たすことを確実にするために、検 d) 結果として得られる製品及びサービスが、指定された用途又は意図された用途に応じた要求事項 e) レビュー、又は検証及び妥当性確認の活動中に明確になった問題に対して必要な処置をとる。 f) これらの活動についての文書化した情報を保持する。 注記 設計・開発のレビュー、検証及び妥当性確認は、異なる目的をもつ。これらは、組織の製 |
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解 説
2008年版、「7.3.4 設計・開発のレビュー」「7.3.5 設計・開発の検証」「7.3.6 設計・開発の妥当性確認」が合体して一つの項目になりました。規格の趣旨は変わりません。
枝葉が取れてシンプルになった分、より主体的な運用が可能になりました。
a)項 “達成すべき結果を定める”とは、レビュー、検証、妥当性確認等のゴールを明確に設定したうえで、それらを実施することを意味しています。漫然とレビューしないでねという意味です。
注記については、極論を言えば、それほど複雑な製品及びサービスでなければ、検証と妥当性確認を一回で済ませてもいいということです。
検証や妥当性確認は、レビューの一種だとお考えください。レビューとは、設計・開発活動の節目節目で行われる審査、チェック・確認活動の総称です。
ISO9001:2015 8.3.5 設計・開発からのアウトプット
組織は、設計・開発からのアウトプットが、次のとおりであることを確実にしなければならない。
a) インプットで与えられた要求事項を満たす。 b) 製造及びサービスの提供に関する以降のプロセスに対して適切である。 c) 必要に応じて、監視及び測定の要求事項、並びに合否判定基準を含むか、又はそれらを参照して d) 意図した目的及び安全で適切な使用及び提供に不可欠な、製品及びサービスの特性を規定してい 組織は、設計・開発のアウトプットについて、文書化した情報を保持しなければならない。 |
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解 説
ISO9001:2008「7.3.3 設計・開発からのアウトプット」に該当。多少語句は追加されていますが、規格の趣旨は変わりません。
c)項 “監視及び測定の要求事項”とは、「検査に必要なこと」です。検査の合否基準の他に注意を要することがあれば、明確にしておけといった意味合いです。
d)項 “意図した目的”とあります。製品やサービスの使用目的を明確にしておけという意味です。電子レンジの取説に、猫を入れてチンするのに大きなバッテンのついたイラストが掲載されているのを見たことはありませんか?あれです。(笑)
ISO9001:2015 8.3.6 設計・開発の変更
組織は、製品及びサービスの設計・開発の間又はそれ以降に行われた変更を、要求事項への適合に悪影響を及ぼさないことを保証するのに必要な範囲で、特定し、レビューし、管理しなければならない。
組織は、次の事項に関する文書化した情報を保持しなければならない。 a) 設計・開発の変更 b) レビューの結果 c) 変更の許可 d) 悪影響を防止するための処置 |
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解 説
ISO9001:2008「7.3.7 設計・開発の変更管理」に該当。多少語句は追加されていますが、規格の趣旨は変わりません。
c)項 “変更の許可”とあります。誰が、変更の許可を出したのか記録上で明確にしておきましょう。
【2017年9月19日 更新】
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