ISO9001のメリット・デメリットとは?

ISO9001のメリット、デメリットについて、実際にISO9001を取得した弊社のお客様から寄せられた感想をご紹介します。

ISO9001を取得して役に立ったこと、失敗したことを回答していただきました。

様々な業種のISO9001 取得事例です。

ISO9001とは、目標を立て、やってみて、結果を確認して、問題があれば改善するというPDCAサイクルをコツコツと継続することを前提とした品質マネジメントシステムです。

したがって、上手にISO9001の仕組みを作れば、様々なメリットが得られます。

ISO9001のメリット

■ 福祉業界は人の入れ替わりが早い。仕事がきつかったり、考えていた仕事と違うと言って辞めていく新人が多い。教育ばかりしている。ISO9001の取得準備で新人職員の指導マニュアルが整備できたのは有り難かった。また、けがや事故が発生したときなど、いつ、どんなことがあったら、どんな種類の書類を作成して提出しなればいけないのかを皆に周知することができた。(介護サービス業)

■ 恥ずかしながらプロジェクトの管理は担当のコンサルタント任せだった。ISO9001で真っ先に取り組んだことは指導内容の標準化だった。各ステップごとにやるべきことを洗い出して標準工数を設定した。事前にスケジュールを提出させ、客先での指導が終わる都度、上司とレビューを行う仕組みを設けた。各プロジェクトの進行状況が一目瞭然になり、タイムリーなアドバイスができるようになった。(経営コンサルタント業)

■ ISOの導入を機に自部署の課題や顧客や競合他社の状況を踏まえた上で部門計画を提出するようになった。計画の進捗状況を共有できる体制が整ったこともあり、徐々にではあるが計画の精度が上がってきている。(加工品製造業)

■ パートさん、アルバイトさん主体の職場なのですが、迷った挙句、思い切って彼らに文書の作成を任せました。ISO9001に取り組む前よりも自分の仕事に責任を感じるようになったと思います。みんな一回り成長してくれました。(小売サービス業)

■ ISO9001の顧客要求事項の明確化に関連して、お客様から聞き出す必要がある情報を営業部全体で洗い出し、ヒアリングシートにまとめた。若手の営業マンにはよい教育の場になった。現在は、ヒアリングシートの項目をいかに自然に上手に聞き出すかについて勉強会を開くまでになった。非常に満足している。(食品卸売業)

■ ISO9001の取得活動の過程で仕事の役割分担が明確になった。自分の仕事と相手の仕事が区別がはっきりしたことで、逆に相手の仕事を手伝う思いやりと自分の仕事を手伝ってもらった感謝心が育まれるようになったと思う。(接客サービス業)

■ ISO9001の要求をうまく利用して、工程で品質を作りこむ体制を整えた。おかげで検査の回数を少なくすることでき、生産性が上がった。(加工品製造業)

■ これまでなかなか手をつけることができなかった作業手順書の全面見直しができた。ISO9001の取得がなければ無理だった。新人パートに仕事を教える役目を社員からパートリーダーにふることができた。現場中心で教育を行う基盤ができました。(食品製造業)

■ 以前は単体テストや結合テストは各担当者任せのところがあったが、ISO9001の取得をきっかけにテストの項目や基準を見直した。各担当者が話し合って作ったので、よいものが出来上がったと思う。テスト内容を統一したことでバグの発生状況や担当者間のバラツキが正確に把握できるようなったのが大きな収穫。(ソフトウェア開発業)

■ 担当者が退職してしまうと、その人が持っていたノウハウがそっくりなくなってしまうことがよくありましたが、ISO9001をやってから、そういう個人のノウハウが文書として会社残るようになりました。(ビルメンテナンス業)

■ 一つの部署で完成させたISO9001の文書を他部署が参考にして作り上げるといった協力体制を確立できた。(特殊法人)

■ 以前は事業部ごとに各種のフォーマットがばらばらだったが、ISO9001の取得を機にそれらを統一した。介護課と看護課の役割分担がすっきりした。(介護サービス業)

■ 夏祭りやバザーなど、地域とのコミュニケーションに力を入れるようになった。(介護サービス業)

■ ISO9001を導入したことで、基本的な業務に関する手順書や様式が揃った。記録の管理方法、決済の権限なども明確になった。一人しかいない部署でも手順書を作ったので、急な退職などにも対応できるようになった。(印刷業)

■ 業務の文書化に伴い、それまではルーチンワーク的な業務ほど見直される機会は少なかったが、ISO9001の取得過程で業務の仕方や手順などについて見直すことができた。やった方がいいが後回しになっていた業務を実行に移すことができた。(流通サービス業)

■ ISO9001では責任体制を明確にするので、何を外部にお願いし、何を社内で行うのかが明確になった。また、作業手順も確立できた。(金属加工業)

■ 内部監査員の社員は、自分の担当外のセクションの監査をするため、ISO9001以外でも会社全体で業務知識が増えた。(印刷業)

■ ISO9001をやってから機器や備品を勝手に持ち出すことがなくなった。今はだれがどの現場で使っているかが一目瞭然で、これが管理された状態なのだと実感している。(土木建設業)

■ ISO9001だからやらなきゃいけないということで、嫌々やっていた倉庫の掃除。最近では整理整頓が進み、在庫の状況がわかるようになった。おかげで誤発注が少なくなった。誤発注の商品がなくなったので倉庫の整理整頓がますますやりやすくなった。(資材卸売業)

■ 後継者が品質管理責任者としてリーダーシップを発揮してくれた。(資材卸売業)

■ 品質以外に発注者が要求する安全管理、環境対策についてもISO9001のマニュアルに組み込んだ。マニュアル自体が業務フローになっているので、品質、安全、環境に無理ムダなく取り組めるようになった。新人教育にも利用している。(設備工事業/ISO9001、ISO14001、ISO45001取得)

ISO9001のデメリット

■ 最低限お客様に満足してもらうために、必要な品質を守るための手順を文書にしたが、能力レベルが上の人たちには物足りなく感じていました。(ビルメンテナンス業)
→その後、検討しましたが、新人が入ってきたときのためにそのままにしておくことになりました。

■ 確認や承認の印をいちいちもらいに行かなければならないのが面倒臭い。(特殊法人)
→その後、意味のない確認・承認印欄を削除し、確認・承認をもらう際のルールを改めました。

■ 管理責任者にISO9001に関係する仕事が集中して負担がかかっている。(土木建設業)
→その後、教育、内部監査等、必ずしも管理責任者が実施しなくてもよい項目については、他の幹部に担当を変えました。

■ 似たような書式がいくつもあったり、一度も使ったことがない書式もあったりと文書の構成が煩雑になっている。(土木建設業)
→その後、書式を工夫して一枚で済むようにし、使わない書式は思い切って廃版にしました。

■ 指定業者を使うために、わざと業者評価を合格にする等、形だけのお手盛りのISO9001になっている。(土木建設業)
→その後、評価方法を見直して、業者についての有益な情報がスムースに流れるような仕組みにしました。

ISO9001は仕事全般のルールを定めますので、仕組み作りを間違えると仕事の足を引っ張ります。その場合は、仕事がやりやすいようにルールを改めましょう。

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