成功するISO

ISO14001で得する会社&損する会社

ISO14001を取得すると、コストダウンが図られるとか、儲けにつながるといったメリットばかりを声高に吹聴する輩がいますが、それは大きな間違いです。いや大嘘です。


ISO14001で構築するのは、元来、環境保全や汚染の予防を行うための仕組みであって、売上や利益を上げるための仕組みではないからです。


ただし、例外があります。


【その1】環境負荷が甚だしく大きい会社


産出する製品と比較して、天然資源の消費量、不良品・廃棄物、排ガス・排水、騒音・振動等の発生量が大きい事業を行っている場合です。


ISO14001の取得活動を通して、製造工程を見直し、生産性向上のための施策を盛り込んで行くことで、結果としてコストダウンが図られます。


環境負荷が大きければ、コストダウンの幅は大きくなりますし、すでにある程度の対策をとって負荷を抑制しているのでしたら、それほど大きなコストダウンにはつながらないかもしれません。


【その2】環境関連製品・サービスを扱っている会社


環境保全や汚染の予防に寄与・貢献する製品やサービスを製造・販売している場合です。


自社の製品やサービスが世間に普及すると、環境保全につながるというメリットがあります。売れば売るほど環境によいことをしていると言えます。


このような会社では、日々の生産・販売活動がISO14001が提唱する環境マネジメントシステムと直結できます。


売上目標とISO14001が要求する環境目標がリンクします。環境保全の推進=自社の発展という理想的な図式が成立するのです。


残念ながら、上記以外の会社、つまり、環境のためになる製品やサービスを扱っているわけでもなく、かといって環境に対してそれほど迷惑をかけてもいない会社では、費用や手間をかけてまでISO14001を取得する意味はありません。


そのような会社がISO14001を取得するとどうなるか?


ISO14001の環境保全活動が「紙・ゴミ・電気」といったショボ~い取り組みに終始してしまいます。


「紙・ゴミ・電気」の削減自体が悪いというわけではありません。むしろ大切なことです。かといって、一般の家庭でも当たり前にやっているようなことに、年間数十万円のISO14001維持費用をかけてまで取り組むのは愚かだと言っているのです。


「紙・ゴミ・電気」の削減が一段落してしまうと、他にやることがなくなります。


しょうがないので、地域の清掃や道路の植樹、イベント協賛といったボランティア活動にいそしむことになります。


ボランティア活動自体は尊いものです。でも、ISO14001がなくてもボランティア活動には参加できます。


そもそも、こういった会社はボランティア活動への参加を想定してISO14001を取得しているわけではないので、「なんで金や手間をかけてISOを取ったのにボランティアばかりしてるんだ」と文句ばかり言っています。


こんな会社でも、業務の生産性を上げて残業を減らすとか、車両の運行ルートを見直して効率的な配送を行うとか、やりようはいくらでもあるのですが、ISOを取った理由がISO14001のマークだけだと、そんなアイデアに取り組む意欲などさらさらわかないのが実情です。


環境負荷が大きい会社でも、取り組むべき課題は山ほどあるのに、ISO14001マークがほしいだけなので、「紙・ゴミ・電気」の削減でお茶を濁しているところがたくさんあります。


ISO14001の取得だけが目的ならば、ISO14001の取得はやめた方がいいです。いや、やめてください。


後悔しきり、不平たらたらになります。ISO14001に真面目に取り組んでいる会社さんからしてみればいい迷惑ですし、審査会社や弊社のようなコンサル会社にとっては営業妨害です。


ISO14001が制定された目的は、組織が環境保全や汚染の予防を行う際のサポートを行うことなのです。


ISO14001を取得した企業は、環境に配慮しながら事業活動を進めていることを対外的にアピールできます。


環境保護を尊ぶ世間の厳しい目から、自社の事業を守ることがISO14001を取得する第一の目的なのです。


環境負荷が大きい会社、環境関連製品・サービスを扱っている会社、仕事のやり方を改善して自社と環境をよくしたいという会社さんこそ、是非、ISO14001を取得してください。



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