ISO45001とは、労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)を構築・運用するために定められた国際規格です。

ISO45001が目指す労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)とは、計画(Plan)-実行(Do)-点検(Check)-改善(Action)のサイクルを回すことで、職場における労働安全衛生レベルを継続的に改善させる仕組みのことをいいます。

主な活動としては、

1.職場における設備や機器、作業のやり方について労働災害の原因(危険源)を洗い出して、それらがどれくらい危険かを判定する。

2.判定した結果、危険を減らす対策を施したり、管理手順を定めたりする。

3.それらをきちんと守ってもらえるよう従業員を教育する。

4.実際に守っているかをチェックする。

5.チェックした結果を安全対策や管理手順に反映させる。

といったことが挙げられます。

ISO45001の目的は、この労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)を自主的、継続的に運用することで、労働者の健康と安全を守り、職場の効率と会社の社会的信頼を向上させることです。

「職場の効率?安全と効率は両立しないのでは?」と思われるかもしれません。でも、決してそんなことはないんですよ。

1900年代の初め、多くの労働災害に見舞われていたUSスチール(アメリカの鉄鋼会社)が、「生産第一、品質第二、安全第三」という経営方針を思い切って「安全第一、品質第二、生産第三」に大転換すると、労働災害が激減しただけでなく、品質や生産量も向上したという逸話が残っています。

安全に作業できる環境や手順が整備されてこそ、品質や生産の向上に力を注ぐことができるのです。

かく言う私も、ISO45001のコンサルティングを行うと「やっぱり労働安全だよなあ…」と思うことが多々あります。

危険な作業を行う業種では、品質や環境よりもまずは安全です。現場の従業員の皆さんの食いつきが違いますから。

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