ISO45001:2018 5.3 組織の役割、責任及び権限
トップマネジメントは，労働安全衛生マネジメントシステムの中の関連する役割に対して，責任及び権限が，組織内に全ての階層で割り当てられ，伝達され，文書化した情報として維持されることを確実にしなければならない。
組織の各階層で働く人は，各自が管理する労働安全衛生マネジメントシステムの側面について責任を負わなければならない。
トップマネジメントは，次の事項に対して，責任及び権限を割り当てなければならない。
a) 労働安全衛生マネジメントシステムが，この規格の要求事項に適合することを確実にする。
b) 労働安全衛生マネジメントシステムのパフォーマンスをトップマネジメントに報告する。
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解 説
「～に対して、責任及び権限を割り当てる」とは、”～の担当者や責任者を決める”という意味です。
社内の主要な役職について、改めてその職責を明確にしておいてください。
そして、責任だけではなく、しっかり“権限”（裁量権）も与えてください。管理職層をしっかりフォローするのがトップマネジメントの役目です。【 5.1.1 i)項参照】
一般的には、労働安全衛生に関する何らかの管理責任者を置いて、a)、b)を担当させることが多いです。既存の管理職に任せても構いません。ただ、b)に「報告する」とありますので、トップに進言できる地位の人物が望ましいです。
「労働安全衛生マネジメントシステムの側面について責任を負わなければならない」とは、“各担当者は、決められた労安衛上のルールを守らなければならない”といった意味です。
ISO45001取得/移行のポイント
- 社内の主要な労安衛上の役割について、今一度、その職責を明確にする。
- a)、b)に責任者を割り当てる。
【労働安全衛生マニュアルの記載例】
“当社は、労働安全衛生に関わる主要な役割について、付表○○「組織図」に明示する。”
“社長は、労安衛管理責任者を任命し、下記を遂行させる。
a) …以下、省略”
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